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足立区出身税理士の海外旅行記

地元の東京都足立区で事務所を開業している税理士の海外旅行記です。

海外旅行体験(アラブ⑤)

 前述の通り、アラブ地域の旅行に際しては様々なトラブル・アクシデントを伴うが、旅程に直接的に影響を及ぼすのが交通事情である。
 日本のそれと比べて判断することは無論ナンセンスであるが、同地域において数時間単位の遅延は決して珍しいことではない。特に、国内航空便や夜行列車、長距離フェリーなどは遅延が生じなければ非常に幸運である。実際、私がシナイ半島からヨルダン・アカバ港に向かうフェリーは数時間遅れで出発し、アカバ港到着が明け方近くとなったため、その日はほとんど眠ることはできなかった。しかも、先に述べた言葉の壁により遅延に関する情報がうまくキャッチできないため、周囲の流れを感じ取って行動することを余儀なくされ、結果として無駄なエネルギーを浪費することも多かった。また、一定の人数が集まってから出発する乗合タクシーは安くて便利そうではあるが、いつ出発するかわからない上に目的地も漠然としているため、行きたい場所にピンポイントで辿り着ける保証もない。
 こうしたあらゆる遅延に遭遇しても致命的ミスに至らなかったのは、他の日本人旅行者と連携して必死に対応したからだと思う。ちなみに、当時この地域を個人旅行する日本人は少数であったため、日本人同士が会うと大抵挨拶を交わすし、何かあればまとまって行動するケースが度々あり、私にとっては大きな旅の助けとなっていた。
 結論として、海外旅行時における観光・移動に際しては、特に長距離移動を伴う場合において十分な日程的余裕を持って行動すべきという点に尽きよう。そして、何かあった場合には周囲の状況を注視するとともに、周囲の日本人旅行者や英語が話せる外国人旅行者等と連携して適切に行動・対応することがトラブル回避への道であると思う。

中野浩志税理士事務所

海外旅行体験(アラブ④)

 バクシーシとともに旅行中に苦しんだのは下痢である。この問題に対する当時の私の認識は甘かったと言わざるを得ない。と言うのも、衛生状態のことなど全くお構いなしに現地人が利用する安い露店や大衆食堂で毎日食事を取っていたのである。
 これに加えて、観光・移動による肉体的な疲労、並びに前述のバクシーシ対応による精神的疲労が重なったため、入国して5日でひどい下痢に襲われた。詳しい症状は割愛するが本当にきつかった。辛さのピークは、アブシンベル観光のためにアスワンを午前3時30分に出発する時であった。その晩は下痢のため一晩中眠れず、朝食も抜いたため体に力が入らず大変危険な状態であった。往復6時間の車中移動の中でアクシデントが起きないか非常に心配であったが、アブシンベルのあまりの素晴らしさに自身の体調不良を忘れて我武者羅に観光し、アスワンに戻った時にはかなり回復していたことは幸運であった。この後も概ね10日周期で下痢の症状が表れたが、前述のような辛いものではなかったので、旅程に大きな支障は生じなかった。
 体調を崩すと折角の旅が台無しになってしまう。特にアジア・アフリカなどの発展途上国を旅する際には、健康管理には十分注意する必要があるだろう。

中野浩志税理士事務所

海外旅行体験(アラブ③)

 この旅行中に最も苦しんだのはバクシーシ問題(特にエジプト)である。バクシーシとは、裕福な者が貧しい者に対して与える「施し」という意味である。日本人にはなかなか理解しづらい概念であるが、単なる寄付やお恵みとは異なるようである。
 しかし、実際には観光ガイド、タクシードライバーやラクダ使い、飲食店や土産物店などあらゆる状況下において様々な者から反強制的に要求される。さらに不愉快であるのは、事前の値段交渉で〇〇ポンド(エジプトの通貨単位)と調整・合意済であるにもかかわらず、役務提供途中でバクシーシを名目として突然金額を釣り上げてくることである。例えば、値段交渉を経てラクダに乗った後、降りる時になって突然3倍の値段を提示され、それを断ると降ろしてくれないといったケースである(ラクダの背中は大変高い位置にあるため、ラクダ使いの力を借りずに降りることは困難)。
 私の印象では、エジプト旅行中に1日3回はこうしたトラブルに遭遇していたと思う。最初は、(観光客相場では金額的に極めて僅少であるがために)安易に妥協してしまうケースもあったが、慣れてくると元の交渉金額に下がるまでは折れないという強固な姿勢を貫いた。また、相手が暴力に訴えてくることは絶対になく、加えて再度合意・和解すると彼らとの間に良好な関係を築けることも多かった。例えば、最初に宿泊したカイロ市内のホテルでは宿泊料金の問題でトラブルになったが、和解した後はオーナーと仲良くなり、市内の美味しい飲食店の紹介やアスワン行きの鉄道チケットの手配(この際に支払ったチケット代が正価である旨は後日確認した)など様々な便宜を図ってくれた。
 文化や風習は国・地域によって大きく異なり、特にイスラム圏においてこの傾向は強いと言える。こうした点を十分勘案した上で、あらゆる状況下においても過度に慌てることなく柔軟な姿勢を持って対応することが、旅の楽しさや感動に結びつくものと思う。

中野浩志税理士事務所

海外旅行体験(アラブ②)

 この旅行の最初のトラブルは飛行機の往路である。前述の通り、成田からウィーン経由でカイロに入ったわけだが、ウィーン発の飛行機が砂嵐のためにカイロに到着できず、やむをえずキプロスのラルナカ空港に着陸することとなった。2月に砂嵐が発生しやすいことはガイドブック等にも記載されていたが、まさか到着日に見舞われるとは予想していなかった。
 ラルナカ空港での待ち時間は10時間近かったと思う。前日乗り継ぎのためにウィーン市内に移動・宿泊した際、冬着を持っていなかったために氷点下十度の中を長袖1枚で移動したことから、この日は若干風邪気味であった。同便に乗合せた日本人数人と話しながら待っていたのだが本当に長い時間であった。このため午後到着予定であった同便がカイロ空港に到着したのは翌日午前2時を過ぎていた。深夜の空港到着は海外個人旅行においてタブーである。幸いにも先の日本人グループと一緒に市内に入ったためトラブルは無かったが、仮に1人であったら何があったかわからない。
 ちなみに、この日以降も砂嵐が止まなかったためにピラミッド観光は非常に難儀した。加えて、観光客目当てに次々に声を掛けてくる現地人、乱暴な車の運転、決して衛生的とは言えない食事など、最初の数日間は肉体的・精神的にも非常にタイトであった。だが、荘厳なピラミッド(時間の許す限り定番以外のピラミッドも多数観光した)や神殿、美しい宝物や壁画などを鑑賞すると、やはり実際に足を延ばして良かったと心から思えた。

中野浩志税理士事務所

海外旅行体験(アラブ①)

 この旅行は、大学4年の2~3月にかけて約40日間に亘りアラブ地域(エジプト・ヨルダン・シリア)を旅したものである。
 なぜこの地域を選んだのかについては幾つか理由があるが、最大の理由はピラミッドやぺトラ・パルミラなど同地域内の歴史遺産をこの目で見たいと強く思ったためである。しかし、生まれて初めての1人旅であり、同伴者がいないことによる心細さや文化・風習の違いによる混乱、言葉が通じない不安(アラブ地域の公用語はアラビア語であり、英語はあまり通じない)など様々な困難に見舞われ、現在までの旅の中では間違いなく最もハードなものであった。今でも、大禍なく無事帰国できたことは非常に幸運であったと考えている。
 具体的な旅程については、まずウィーン経由でエジプトのカイロに入り、カイロ→ルクソール→アスワン(アブシンベル)→スエズ→シナイ半島と約3週間かけて回った。続いて、シナイ半島から航路でヨルダンのアカバに入国し、世界遺産であるぺトラ遺跡などを経て首都アンマンに辿り着いた。こうしてヨルダン国内に約1週間滞在した後、陸路でシリアの首都であるダマスカスに入り、世界遺産パルミラ遺跡をはじめ約10日間に亘り同国内の歴史遺産を堪能した。
 なお、各国の特色や見舞われた具体的なトラブルについては、次項以降に譲りたい。

中野浩志税理士事務所